’はあと’りんご’【商標登録出願中】 はじまる!
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AT farmの「葉とらず」・・・
赤色品種の多くは、できるだけ全面に着色させるために、生育期間のある時期から葉を摘み取る作業を行います。その際も、極力食味に影響が少ないと思われる時期や摘み取り程度については業界として当然のように設定しております。
ただ、このようにして赤色の発色を促しても、けっして食味が上がるわけではありません。美味しくなるというよりも、美味しそうになると言った方が良いでしょう。「見た目も食の内」と昔から考えられてきたこともあります。
この葉摘み作業は様々な果樹がある中でも、ある意味りんご独特の作業であり、ミカンやブドウ、ナシなどには無く、モモやサクランボでは葉を摘み取ることはあってもリンゴほど着色に対する葉の遮蔽度は高くないようです。この葉摘み(葉取り、摘葉)作業は秋の短い日の中で、膨大な労力を必要とし、更に様々な品種の収穫作業とも重なり、生産現場の作業進捗の足かせとなっております。あるいは、これが生産量の拡大や経費節減を阻害している大きな要因の一つです。
葉摘み作業をするのは、世界の中でも我が国を始め、中国の一部と韓国だけで、ほとんどの国ではこの作業は行われていないのが実状です。
日本におけるいわゆる‘葉とらず栽培’は30年ほど前に様々な観点から始まったとされ、葉を摘み取らないで完熟に仕上げつつ、できる限りの着色を乗せる栽培技術がひそかに模索されてきました。
この栽培方法によるりんごは「見ためよりも味が大事だ」という理念から、当社では生育期間中を通して樹の内部に光が入り込むように配慮し、できるだけ収穫時期を遅らせてから収穫するように心がけています。ただ、複雑な話ですが、葉を摘まないことが問答無用に美味しくなる秘訣では決してありません。
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そして当社では葉を摘まずに収穫に至る「葉とらず栽培」は‘ハート’を込めた栽培であり、時折、偶然できる様々な‘葉の跡’はただの色むらではなく‘模様’であると捉え、「はあとりんご」と称することにしました。
只今、商標登録出願中です。作り手のこだわりを表す名称として是非浸透させてきたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
2023年の取り組み品種としては、「つがる」「ふじ」に加え、「紅玉」「高徳(こうとく)」となる予定です。
作り手も食べる人も、みんなWin-Win!そんな「はあと」りんごシリーズを展開していきますので、よろしくお願いいたします。